きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

人間は深淵に架けられた一本の綱である

「ここから駅までどのくらいですか?」
「ん〜と、2kmくらいかな」
「なに言ってんだ、500mもないだろう」
「え、ホント?」


距離感が無いんですよね。わたしがよく道に迷うのはこれが原因です。
方向感覚は人並みだと思ってはいるものの、とにかく距離がわかりません。
100mが50mくらいの感覚だったり、逆に1kmが5kmくらいの感覚だったり、我ながらもうメチャクチャです。
車でならスピードもあるし、ムリはないとも思うんですけど、歩いていても自転車でもまったく同じだから、ときどきいやになります。
‥‥そのせいで平気で5kmや10km歩くのかもしれないな。どれだけ歩いているかわかってないから、いやにならないし疲れたと思わないのかも。


さて、教授のお使いで、教授の恩師のお見舞いに行く羽目になりました。なんか、すっかり助手というか、小間使いというか、使い走りというか、最近の自分の立ち位置に疑問を抱くこともあります。でもがんばる。「悪いようにはしない」って言う教授の言葉を信じて、師事していくんだ。もし使い捨てにしようとなんかしたら、教授の地位も名誉も吹っ飛ぶようなネタいっぱい握ってるし。先生、お慕いしています。


そんなこんなで、朝一番でK県K市の駅前に立ち、歩き慣れた地元でも数値で距離を把握するのは不可能なわたしが、はじめての土地でどれだけ通用するものか。
夢のようなテストをする機会を得たことに、自然と体が震えてきます。


「駅からタクシーで行きなさい」と言われたことを思い出し、つまりこれは、タクシー代を着服節約するチャンスと言うことかと理解しました。領収書を要求するようなひとでも無し、歩けばいいのよ、歩けば。駅から歩いても15分かからないって言うし、タクシー代もったいないじゃない。


「すみません、N病院へはどう行けば‥‥」
「あ、この道まっすぐですよ。500mくらい先の押しボタン信号を右に曲がればすぐです」


よし、500mだな。


まあ、着きましたけどね。そのあと、3回道を聞いてですが。
家に戻って地図を確認したところ、最初に教えてもらった時の距離はほぼ正確でした。


うーん、500m進まなきゃならないところを、150mくらい進んだところで、もう曲がっちゃってたんだなぁ。そりゃ着かないわ。


10分くらいでおいとまするつもりのお見舞いが、知らないうちに一時間もおじゃましてしまいました。教授とは段違いのおだやかでやさしいおじいさんだったし、話し相手欲しそうだったから、ちょっとだけサービス。
数日後には、大きな手術が待っているそうです。うーん、うまくいくことを祈ります。落ち着いたら、また、お見舞い行きますね。