きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

分水嶺に立つ

ふふん。久々にたまご1パックを98円でゲットできたからうれしいぞ。だけど、まだまだ咳は残っているもんね。出かけるのは晩の買い物だけにとどめて、あとは家で暖かくしてなきゃね。ほくほくと軽い足取りで家へと向かう道すがら、交差点で信号待ちをしながらそんなことを考えていた。
ほどなく信号は青へと変わり、わたしが横断歩道へと一歩足を踏み出したその刹那、右手側から大きなエンジンが聞こえてきた。ん? 異変に気づいて歩みを止めたわたしのすぐ目の前を、あろうことか一台のスクーターが悪びれもせずに颯爽と横切って行く。


なに? 信号無視? あっぶないな。
なんとも腹立たしいじゃない。しばらくその背中をにらみつけてやったよ。
まったくもう。


ふぅ。気を取り直して視線を正面に戻し、赤く点灯した信号を確認して、改めて一歩‥‥おや?
え、なんで? さっき、向かいに停車してた車が動き出したからわたしも渡ろうとしたのに‥‥お? さっきの車、まだ止まってる?


つまり、あれか。さっき車が動いたのは、停止位置の調整をするために前に少し出ただけで、走り始めたわけじゃないってこと? で、信号が青になったと思ったのもそれから連想した思い込み?


‥‥考えてみたら、たしかに信号の確認をしてなかったかもしれない。


ありがとうございました、バイクのおばさん*1。もしあなたがいなかったら、静かなエンジンですーっと走ってきた高級車にはね飛ばされていたかもしれません。ある意味命の恩人なのにジト目でにらんだりしてごめんなさい。


背筋にいやな汗が流れるのを感じながら、今度は確実に青信号に変わったのを確認して横断をはじめた。ホントに、人間が生きるか死ぬかって、たった一つの選択で簡単に決まっちゃうもんだな。今後はもっと緊張感を持って生きなきゃ。

*1:たぶん