お泊まり会やろう!!




しどろもどろになりながらも、楓は唐突に叫んでみた。
明日の夜はかおるが家に一人になってしまうらしい。ちょっと寂しそうだ。
じゃあ、いっしょにいよう。他の二人も一緒に、四人でお泊まり会やろう!


断られたらどうしよう。ちょっと不安に思っての提案だったけど、満場一致の大賛成。
うん、楽しみ。明日は気の置けない友人たちだけの、パジャマパーティだよ。



いろんな先生がいます。いい先生、そうでもない先生。
だけど、基本的には、みんな生徒のことを思っているはず。そうでもなきゃやろうと思わない仕事です。だって、たいへんだよホント。何か起きるとすぐにやり玉でしょ。同じことをやっても、警察官と教師だけは他の仕事の人とは大違いに叩かれたり。もっとお給料はよくて楽な仕事ってきっとあると思う。それでもその仕事をやってるのは、みんな……まあ、お節介焼きの教えたがりなんですな!!



だと思う。
堂郷先生は担任じゃないのに自分たちのことを覚えてるとか、わかってるとか、四人組は意外に思ってたようだけど、けっこう見てるもんですよ。見られてない、隠せてると思ってることの多くは、わりと丸わかりだったりもするんですよ。ま、仕事をさぼって政治活動に邁進してるようなごく一部の人を除けば、ちゃ〜んと生徒の方をよく見て気遣っているものですよ、はい。




さてさて、いよいよ、四人の夜。
そこに現れたのは、今回のお泊まり会の発端となった、今夜は留守にするはずの、かおるの姉・さよみでした。当たり前のように居座りついにはそのまま泊まっていってしまう図々しさにはわたしもほとほと感服いたしました。




まあね、みんなの顔なじみだし、仲もいいお姉さんだし、別に一緒にいていやな人じゃないでしょう。でも、でもね、これ友達だけのパーティですよ! じゃまですお姉さん! と、わたしなら思ってしまったであろうそんなときでも、本作のみんなはホントにいい子なんですね。いいんだよ、怒っても!
ふつーに怒ってないんでしょうけども。




そんな風に、今回もちょっといらいら基本ほんわか、の、お話なので。
心を落ち着けるのはいいのかなぁ、なんてね。
ゲロ甘いだけじゃなくて塩味もあるよね、って感じ?


ん。では、また来週!