最終演説の時間間近になっても現れない大島と千里をショッケンのみんなが心配している間に、ネットには大島の不正を暴露するデマ記事が流れていた。
大島不在の動揺に土壇場で急落する支持率の驚きが加わり騒然とする部室に、校外でぼろぼろになって走り回る大島の目撃談が届く。
これは選挙妨害かもしれないとう難いを抱いた治安部長の毛利は部下を動かし、緊急で大島たちを捜索し始める。


果たして、大島は選挙妨害に遭っていた。千里をさらわれ、彼女を救いたければ演説に行かずに言われたとおりにただ走り回れと強制されていたのだ。
そして、無事に、千里は見つかった。だがもう、選挙会場へ向かう時間は……。


ひどいわこれ。




10話くらいまではそれなりにおもしろかった。
だけど、大沢ゆいなの登場からすべてが終わった。あのわけのわからないオリジナルキャラのために時間を割いて、ただでさえいろんなヒロインルートのシナリオからつまみ食いして切り貼りしていたお話がますます駆け足になって数倍に薄っぺらくなって、濃くなったのは千里のメンヘラ度合いくらい。元々やきもちやきではあった彼女が、前述した切り貼りストーリーのせいでどうってことのない大島とほかの娘との些細なやりとりにまでマジギレするようなやばい子になってしまっていた。


別に走らせる必要もないのに無理に満身創痍にするために大島をぼろぼろにしたあげく、なぜかお姫様のような格好で寝ている千里の元に駆け寄らせて、あほくさいほどにわかりやすい王子様を演じさせていたのに至っては滑稽そのもの。


そのあとの演説シーンも本気でひどい。
完全に選挙違反じゃないの。なにが「独り言を言う」だよ。与えられた演説時間を無視して演説をしていただけ*1。それを止めようとしていた選管を引っ込めさせたのは、驚くことに現職の会長ときている。選管の独立すら保たれていないのにえらっそうに選挙を語られても、まさにしらけるだけですわよ。


盛り上げたい気持ちはよく伝わってきたけれど、そういうところはしっかりと押さえた上でやってほしかった。
そう、強く感じました。


で、当選ですね。はぁ。
最後のキスはなんですかあれ。もう少しさぁ、尺とってさぁ、ちゃんと千里との関係を描きましょうよ。唐突すぎて面食らっただけでしたよ。


こんなところかな。
ホントはなにも書くつもりはなかったんだけど、あまりにひどかったんで発作的にやっちゃったわ。


余談ですが、原作ベースの話が途中からオリジナル展開に走った作品が傑作で終わった例をわたしはただの一つも知りません。
この作品もその例に漏れませんでした。とっても残念です。


では。

*1:ほかの候補者の同意など関係ない