当初はわだかまりのあったメンバーたちの仲も、訓練を続け実戦を重ねる間に、死線を共にくぐり抜けた者たちだけがわかる絆のようなものが積み上げられてきたのだろう。
そこには、緊張感さえ心地よく思える、家族のような雰囲気さえも垣間見ることができる。
何もかも上手くいくように思えた。
何度目かの出陣で偶発的に遭遇した深海棲艦の放った魚雷に、加賀が大破を喫してしまったのだ。
それがただの大破ならまだいい。加賀は、警戒を怠り周囲の状況に気付けないまま艦載機を飛ばそうとしていた瑞鶴をかばって身代わりに撃たれたのだ。
当然、瑞鶴は自分の責任を重く受け止めるし、加賀は自分のするべきことをしただけと誰も責めようとはしない。
二人の態度は実に立派なものではあるが、この“事故”に関してははっきりと旗艦の責任だったと言わざるを得ないだろう。
空母の二人のじゃれあいを叱責して改めさせることのできなかった吹雪に……いや、吹雪に改めさせることを許していなかった彼女以外の上位の艦全員の覚悟の足りなさがこの事態を招いたのだろう。
友達同士で戦場に立ってはいけないのだ。
リーダーである旗艦の命令には従わなければならないし、従わせなければいけないのだ。
そんな感じで。
つまり、アレなんですよ。
吹雪の旗艦というのは、感覚としては『女の子の仲良しグループで修学旅行の班を組んだときに、班長がグループのリーダー以外になっている』状態なんですよ。
班長に決定権がない。指揮権が無い。
そういう状態。
修学旅行ならそうそう死にそうな目に遭うわけでもないし、ましてや誰かと戦うわけでもないから問題なんてなかなか見えてくることはありませんが、判断を一つ間違えば全員が死に至るような最前線でそれは盛大にヤバい状況なのでしょう。
加賀の代わりに翔鶴が加わった後も、実はそれほど皆の意識には変化が見えません。いちいち吹雪からの“命令”の意図を、旗下の艦娘が尋ねているのがその証拠。
まあ、ここはわかりやすく見せるストーリー上の都合で、そこまでネチネチ言うなよと言われればわたしも強くは主張しませんけれど、やはりまだ誰も吹雪に全幅の信頼を置いているようには見えません。比較的素直に“従っている”ように見える金剛にしても、彼女の態度はがんばってえらそうにしている娘や幼い妹を「はいはい」とあしらいっているだけにも見えるのです。
もっとも、そのへん無理がないというほど、吹雪の指揮に問題があることもまた事実。たまたま自分の予想が当たって敵機動部隊の存在を確認して打ち破ることができたことで、すっかり敵の術中にはまってしまったこと。
いや、はまるはまらない以前の問題として、空母を護衛も無しに単独で*1先行させてしまったことは大失態と言えます。
ただ、と、またここで責任を追求する矛先を変えさせていただきますが、これを吹雪の慢心や未熟と責めるのはあまりにも酷というもの。彼女はそれだけ経験が浅いし幼いメンタルの駆逐艦娘なのです。
いやしくも旗艦に据えようとするならば、旗艦に対しての絶対的な尊敬と尊重は欠かすことのできないものだし、また、旗艦の至らないところを補佐してチームの運営を円滑に進めるための工夫も必要です。
うん。でも、きっとね。
今回の作戦は決して快勝とは呼べないギリギリでの勝利でしたが、誰一人欠くことなく、そこで得た経験値は数字では表せないような濃密で重要なものがたくさんです。
まだまだ完璧にはほど遠いくせ者だらけの遊撃部隊ですが、それでもみんな生きている限り、戦うたびに確実に強さと絆の増していくステキな部隊に成長していくことでしょう。
なんやかやゆーてもさ。
絶体絶命のピンチにかけつけてきてヒロインを救出する“主人公”吹雪には燃えたよ! チョーかっけー!!
「みんな、優秀な子たちですから」
翔鶴が代理で入った新・第五遊撃部隊の戦果を耳にして、我が事のように誇らしげにそうつぶやく加賀のまぶしい笑顔は果てしなく萌えるよね!!
……なっげー。字が多いな。
今週のは読まずに飛ばされる部分が多そうだわ。
や、なんかね。
いいのよ、ATOK2015がすごく。
突然のステマだけど、ホントいいよ、うん。
2014に比べてだんぜんいいわ!
では、また来週。
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*1:二人ですけど