そして、
わりとすごい結末だったのではないかと思います。
仲間を選んだことが結果的に世界を救うことになる展開はよく見かけるように思うのですが、本当に世界を見捨ててしまうとは。
まあそうですよね。
たとえば、
「あなたが死ねば世界は助かる。あなたが死ななければ世界は滅びるのだから、どちらにしても死ぬ」
それならばあなた一人が犠牲になっても同じでしょう?
こう言われたらどうします?
わたしなら絶対にみんなで滅ぶ事を選びますよ。
冗談じゃない。
なんであんたらの幸せのために死ななきゃいけないの*1。
犠牲に次ぐ犠牲を強いられ続けてきた少女達の、最初で最後の、取り返しの付かない最善の選択が、きっとこれだったのでしょう。
ひょっとするとこれから、神の加護を失ったこの土地では、少ない資源の奪い合いによる血で血を洗う生き地獄が待っているのかも知れません。
真相を知れば多くの人々が勇者を恨むことでしょう。憎むことでしょう。それがどれだけ自分勝手で理不尽なことか気付くこともなく、あるいは、気付いていたとしても……。
これは、この地上に降り立った最後の勇者たち*2の物語。
神に逆らい、世界を滅ぼしたかもしれない勇者たちの物語。
そして、人として戦い、神に頼らない人の未来を作り出したかもしれない
おもしろい作品をどうもありがとう。
スタッフの皆様、ご苦労様でした。
次回作にも期待しています。