きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

恐怖奇形人間

 

江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 [DVD]

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日本を代表するカルト映画のひとつとして一部で絶大な人気を誇るこの映画ですが、長らくその知名度だけが先行して、ほとんどのひとは実際に映画をみることはできませんでした。なにしろ、タイトルがタイトルですから*1、テレビ放送はもとより映像ソフトの発売などとうていできず、限られた名画座での上映時に見に行くぐらいしかありませんでした。
ところが急転直下。数年前に突如アメリカでDVD作品として発売されたのをきっかけに、広く日本のファンの間に広まることになったのです。
なんでも、売れ行きのかなりの部分が日本からの個人輸入や業者さんの輸入だったとか、そうでなかったとか。

 

‥‥や、うそ言ったね。こんなの一般の映画ファンは見向きもしないし、そもそも知らないって。

 

いまの感覚で見るとこれってかなり稚拙な作りの映画なんでしょうね。こんな物を好んで見ているわたしにしても「これはギャグじゃないカルトだ」と前知識があってなおかつ自分にそれを言い聞かせてようやくそんな目で見ているのかもしれない。
そのくらい、唐突だし、説明不足だし、踊ってるし、わけわかんないし。

 

でもね、いい知れないパワーある。それは自己暗示ヌキでぜったいあると思う。
どこまで行っても乱歩の映像世界のこの映画は、きっとクセになります。台詞回しのひとつひとつがいい意味で芝居がかってて、これまたいまの感覚では笑いどころにもなるから見どころにもなる。暗黒舞踏の始祖・土方巽の演じる『奇形人間の王』の演出する奇形人間達の舞踏は、不気味さの中にも悲しさとコミカルさが入り交じった問答無用の迫力で何かを訴えかけてきます。

 

とにかく、あれです。
見るんなら、ぜったいになにがあっても最後まで見ろ。わたしとの約束だ。
最後のシーンを見ずにこの映画を見る意味はまったくありません。それくらい、すごい。様々な意味で。

 

そういえばこの映画、予告編がニコニコ動画に上がっていて、そこそこ人気なんですよね。
だけど、勘違いしてるひとがかなりいると思います。あの予告編は半分詐欺です。あれを見たらふつうは「フリークス」のような映画だと思っちゃいますよね。
なんといいますか、見せ物小屋的映画?

 

フリークス [DVD]

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だまされちゃだめです
奇形人間とか言いながら、出てくるのはほとんど前衛芸術家です。白塗りとか金箔とか、そういうひとたちばかりです。なんかちがいます。ご用心ご用心。

 

あ、フリークスもいいカルトなので機会があったら見てください。

*1:わかりますよね