バレモトがこっそり吸っていたタバコの火の不始末から、少年院はあっという間に炎に包まれた。建物全体が木造建築の時代だ。一度火に巻かれたらもうどうしようもない。
グラウンドに避難した在院者たちの中には、アンチャンとバレモト以外の二舎六房のメンバーはいなかった。アンチャンを異常なまでに憎み敵視する教官の石原が、火事を利用してアンチャンを亡き者にしようと、六房の扉の鍵だけを開けずに閉じ込めたままにしていたのである。
だが、石原の計画は失敗だった。アンチャンは火事の時には六房の外の図書室にいたのだ。
獄舎を包む炎の勢いは留まるところを知らない。
その中に仲間達が閉じ込められていることを知ったアンチャンは、命を賭して助けに飛び込もうとする。
バレモトは言う。
「あんたバカか? 助けられるわけがないだろ
かっこつけたって何にもならないんだぞ」
アンチャンは答える。
「あいつらを仲間だと思っているから行くんだ
いまならまだなんとかなるかもしれないんだ」
その言葉は、二舎六房の“仲間達”を見殺しにしようとしていたバレモトの心に深く突き刺さった。
石原への恐怖心と、子供の頃からの人間不信を越えて、自分の中の仲間を信じたい心が、「それは違う」と訴えてきた。
炎の中へ飛び込んでいくアンチャンと、それを見送り涙で顔をぐしゃぐしゃにするバレモト。
そして、次回へと続く。
バレモトの卑劣さ、弱さが本当に許せない。
教官の石原の暴力など問題じゃないほどに腹が立つ。
見つかったタバコをアンチャンのものだと罪をなすりつけようとする程度ならまだしも、自分以外の6人への殺人を見過ごそうと……いえもうはっきり殺人の共犯ですよね、あれ。そういうところにホントに腹が立ちました。許せない人間だと思いました。
たとえそれが脅されての恐怖心からではあるとしても、ひととして越えちゃ行けない一線を越えてしまった。そう思えてならなかったです。
うん、わかるんですよ。
わたしがその立場だったらどうなるだろう、って。
おそらく同じように暴力に屈したんだろうな、って。
だけど、だからって、許せるものじゃない。
今後の展開は容易に予想がつきますし、実際予告でもバレモトが救出に協力するような場面を見ることはできましたけど、それで済むものじゃないですよね。わたしなら、ぜったい許せないだろうと思います。
もしかしたら、そこで許せるのが、ホントの仲間なのかな。
どうなんだろう。わかんないねー。