伊東甲子太郎が藤堂平助・斎藤一らを引き連れて新撰組を去っていったのは、慶応三年の三月のこと。もともと熱烈な尊攘派だった伊東と、尊皇の志こそかわらないがあくまでも佐幕組織である新撰組とでは、水と油と言っていいほどに違いがあったのでしょう。
このへんの事情には、新撰組につきものの虚実入り交じった有名なおもしろい話や、あまり知られていない意外な事実が多かったりもしますから、興味があったら調べてみるといいかもしれませんね。
さて、謎の斉藤さんは置いておくとして、藤堂くんの方はいまから思うとはっきり思い返せる伏線が張ってありましたっけ。
「俺たちは京都守護が目的のはずだったのに、いつの間にか将軍の手先になっている」
のような……セリフだったと思います。つまりは彼も新撰組のありように訝るようになってしまっていたわけですよね。そこに同門の出で尊敬もしていた伊東に誘われたとなれば、ついていくのもムリないかな、というところ。
……はぁ。彼らの未来に幸あれかし、と思わずにはいられないですが思ったところではぁ。
そんなちょっとリアルでシビアな前半と打って変わって後半は鬼・鬼・鬼・さらに鬼。
ヤンキーはさておきいきなりファンタジー色大全開。幸村千鶴は関東一の鬼の一族だった!! ですよ。
要するにイケメン三人組鬼の男どもが千鶴を狙っていたのは、千鶴に強力な鬼の子を産ませようと企んでいたから。人間の血の混じらない鬼同士の子供を増やそうとしていたから。そういうわけでした。
そんなのいやだ。
いくらイケメン相手だって産む機械なんていやだ!
今週はそんなお話でした。
ごめんなさい、3割くらいウソです。