Revenge──復讐、報復、仕返し。今週はメチャわかりやすいですね。
さて結局、マリオは石原を殺すことができませんでした。
覚醒剤におぼれ幻覚に襲われ、その濁った目にはもう“この世界”が映っていない……。
彼は言います。もう勝負は付いていた。
自分が手を下すまでもなく、ずっと前にアンチャンは石原に勝利していたんだ、と。
故人の本当の気持ちは、生きているわたしたちに、永遠にわかることはないでしょう。
でも、最後までマリオのことを、マリオや仲間たちのことを考えて命まで賭して戦っていた彼が、この期に及んでマリオの手を汚させて自分の命の代価を払わせようとするとは考えられない。考えられるわけがない。そう考えることが、アンチャンを冒涜することなんじゃないか。
アンチャンは、桜木六郎太は、そんな男じゃない。わたしも、そう思います。
そして一方、バレモトの先導する対・佐々木医師チームもまた、佐々木を社会的に葬る方法を選んで、命を奪うことはしませんでした。
それで、いいと思います。
彼らは、これから前だけを向いて進んでいける。
そうできるような、いい選択をした。
そう思います。