湯乃鷺温泉宿が紹介されている温泉雑誌が発売された。期待と不安の入り交じった中で目にした喜翆荘の評価は『10段階評価の5』という惨憺たるありさま。納得のいかない紹介記事の存在も相まって激しい怒りを隠そうともしない緒花だが、女将に『評価は自分たちでは無く他人がするもの』と窘められ、ますます気持ちが収まらない。
翌日、緒花は感情のままに一人上京し、東京の出版社に殴り込みをかけた。そこで、この記事は湯乃鷺に新しくオープンするリゾートホテルのために、既存の湯乃鷺温泉宿のイメージダウン狙って書かれた、でっちあげ記事だったことを知る。


そして、その記事を書いたのが、実の母親だったことも、知る。


男癖は悪いし、仕事を言い訳にして娘を顧みることのない母親だけど、それでも一度も娘を見捨てたりはしなかった。娘より男を選んだことはなかった*1。だからそうキライじゃなかったんですけども。



仕事だから子供との約束を守れなくても仕方ない。は、まだいい。
仕事はキレイなものばかりじゃない。汚いことをしなければならないこともある、も、まあいい。


だけど。


その仕事でお前を育ててきた』と、子供から親の仕事への批判をする権利を奪うような物言いは、親として卑怯です。だって、子供には選択肢が無いんだもん。責任が無いんだもん。正しいことか間違っていることか、純粋に理想からのみ判断できるのが子供なんだもん。


このへんが少々、残念でしたねぇ。



△▼△



遠距離恋愛って、うまくいかないです。
なんとか週一・月一で会いに行けたりする財力のある大人でも難しいのに、交通費どころか電話代すらまかなえない上にころころと気持ちの動く時期の高校生に、そんなもの続くわけがありません。どちらかが他に相手を作って破綻に向かってまっしぐらなのが定番でしょう。


こういう場合ってたいていは女の子の方が先にくじけるんですけどね。ただしイケメンは除く。孝ちゃんみたいに見た目がよく優しくてそれなりに行動力も伴っているとなれば、どこかにほっといてくれない女の子は出てくるでしょう。



でもね、そんなイケメンなのは確かだけどさ、正直な話、孝ちゃんって、かなり突飛な生き物な緒花ちゃんを相手にするにはまだ若すぎると思うんです。包容力ってものが致命的に欠けて見えるんですよね。良くも悪くも高校生らしいつきあいのできそうな、そのメガネの彼女とくっついちゃった方が、もういいんじゃ。孝ちゃんのためだけじゃなく緒花ちゃん的にも……ほら、やっぱ、ねえ? みんちには悪いけど、徹さんの方が……この淫行野郎!! や、どうもなんか、未成年に手を出す成人って抵抗が!


そんなとこかな。
次回予告が意味深ですよ。やっぱカンペキに破局かな。徹さんコースまっしぐらかな。
……いやいや、そう思わせて、またこのビミョーな関係が続くとかあるか。あるな。うん。


では、また来週!

*1:意見の分かれるところかもしれないけれど、緒花ちゃんを喜翆荘に行かせた件はちがう、とわたしは思う