喜翆荘を舞台として映画が撮影されることが決定した。経営コンサルタントの崇子が持ってきた話を番頭の縁が独断で決めた形だったが、決して順調ではない経営状態を考えると安いとは言えない出資が必要にも関わらず、意外にも女将のスイはそれを咎めることなく今後を彼に一任する。
宿の面々も上から下まで大はしゃぎで興奮は絶頂に達した頃合いで、いよいよ映画の撮影は開始された。



タイアップ撮影ってけっこうありますよね。
わたし、ここのところスカパーで昔の特撮を見ることがままあるんですが、地方ロケのときの露骨なタイアップに笑えることが少なくありません。
ムダに長時間ホテルの看板がアップになっていたり、セリフでも普通なら『ホテルで云々』と言えばいいところを具体的なホテル名が入っていたり、あと、航空会社のタイアップがおもしろかったな。『なんとか戦隊はなんとか航空のなんとか便でどこそこへ向かった』みたいなすごい具体的とか。


つまりは、出す金額次第では有効な宣伝手段になるということなのでしょう。



翻って、今回の喜翆荘の件ではどうなのでしょうか。
邦画の制作費の相場を調べてみると、並の映画で2〜7億円、大作映画で10〜15億円くらいだそうです。
今回の映画で喜翆荘が負担するのは制作費の1割となっていましたから、まあ、最低額として2000万円ですか。
ふむ。これはちょっと、ぽんと出せるお金じゃないのは確かです。が、同時に、うまく思惑通りにいったとすれば充分に出資額を回収できて黒字転換も可能である現実的な金額だと思います。


最初は『また番頭が女の色香に騙されて……』とちょっと思ってしまったけれど、そうそう最悪と言えるほどに悪い計画じゃないみたいですね。女将が止めなかったということは、仮に出資金が無駄になったとしても宿が潰れるほどの負担じゃないってことでもあるのでしょうから。



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元映研で映画監督の夢破れた経験のある縁が撮影機材の到着に胸を躍らせていたかと思えば、脚本の一部協力を求められた次郎丸はこの上ないチャンスに野心を募らせるし、シブい板前のはずの蓮二はカメラリハーサルで女優と絡めて鼻の下を伸ばしていたりします。




緒花ちゃんやなこちや巴さんのようなストレートな夢見る女の子的浮かれ方とはまったく対照的に、一様に即物的な喜びを見いだしている男性陣が愉快でした。


あ、みんちもかわいいよね。
好きな男の子のいつもとは違ったカッコいい一面が見られるかも みたいな!



さてさて。映画は成功するのでしょうか。
そもそも、撮影が最後まで滞りなく行われるものでしょうか。
けっこうありそうでまるでありえないことを平然とやってきますからね、この作品……予想つかないです。



では、また来週。いままで以上に楽しみにしています。
あ、気持ちよさそ〜〜。いいよね、こういうの。
学校で生徒たちがプールではしゃいでるのを見てうらやましいと毎度思ってます。
今年はプール行きたいなぁ。去年は結局一度も水着を着なかったよ!!