きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

シュタインズ・ゲート 第16回『不可逆のネクローシス』


いよいよ鈴羽が旅立つときがやってきた。1975年への、一方通行の、もう帰ってこられない旅だ。
持って行けるものは、仲間との友情と……まぶたの父とのつかの間の邂逅の思い出。別れの直前にようやく知れた彼女の父は、なんとダルだった。



鈴羽を見送り岡部らがラボに戻ると、ほどなくして誰かが扉をノックする。鈴羽がIBN5100を携えて訪ねてきたにちがいない。揃って出迎えようと玄関に殺到した彼らの前に現れたのは、なぜか1Fでいつも不機嫌そうな顔をしていたミスターブラウンだった。


失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した



ブラウンが持ってきた1975年へ旅だった鈴羽からの自筆の手紙は、和やかでほろ苦い雰囲気を瞬時に木っ端微塵にと打ち砕くのに十分すぎる破壊力をもたらしました。原作ゲーム内でもっとも悲しく恐ろしく狂気を感じさせられるシーンだったと思います。
まさに冷や水を浴びせかけられるような感覚です。いよいよここから解決に向かうんだと期待していたところに、この絶望感あふれる文面を鈴羽役の田村ゆかりさんの迫真の演技で読まれてごらんなさい。



失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した


あたしは失敗した。



こわかった。めっさこわいです。
ここ実はアニメの方がかなり残念なんです。原作で感じたその恐ろしさがまるで伝わってきません。



アニメで手紙を読むときの定型句を用いたのがいけないと思うんですよねぇ。
岡部が音読をはじめるとしばらくして鈴羽の声がかぶりのちに鈴羽のみの声が残る……そういうやつ。
糅てて加えて時間の都合からか、手紙の全部を読んでくれていないのもまずいです。ここはねぇ、全文を鈴羽だけで一気に強烈に読み上げないとダメ。そう思いました。


まあもっとも、アニメの方はアニメの方でゲームでは無かった映像の効果がうまいのも確かなんです。視覚的に鈴羽の絶望感をわかりやすく見せてくれているし、これはこれでアリなんだろうとは思います。


まあ、原作に強い思い入れのある一人のファンはそう感じたってーことで、うん。



△▼△



岡部は、鈴羽の、鈴羽との思い出をすべて無かったものにする決心をする。


鈴羽が一人誰にも告げずタイムマシンで出発しようとしていたことを妨害しなければ、彼女のために慰めパーティを開いたりしなければ、彼女が会いたがっていた父と合わせるようなことをしなければ、任務は成功するだろう。


なんて残酷な。


でも、それが、まゆりを救うためにはどうしても必要なんだ。
心を鬼にして、岡部はDメールを過去の自分に送信するのだった。


── そして世界は改変され、ダイバージェンスメーターの数値は動き出す。



△▼△



改変された新しい世界でも、過去に旅だった鈴羽は2010年時点ではすでに亡くなっていた。
だけど、救いはある。彼女は病死だったから。世界改変前の彼女は自殺をしていたから……。


2010年の世界でブラウンの世話になっていた『鈴羽』は、1975年の世界では『鈴さん』としてブラウンの面倒をよく見ていたという。もちろん彼は二人が同一人物だなんて思いもしない。


巡り巡って人は誰かに助けられて生きている。だからキミもいずれ誰かを助けてあげなさい*1


鈴さんはブラウンにそう言っていたそうだ。





ブラウンが鈴羽から預かっていたというダイバージェンスメーターの数値は0.409031を示していた。


1%超にはほど遠いが、それでもDデイにテロ予告で電車が止まることもなく、まゆりはラボのソファーで幸せそうで穏やかな寝息を立てて眠っている。


これでまゆりは死の運命から逃れることができた……のか?
鈴羽の望むように未来は変わったのか?
今度こそ鈴羽は成功したのか?


岡部は深く安堵しながら独りごちた。



△▼△


今回よくこの短い時間にこんだけ詰め込んだと思いましたね。
確かに原作を知っていればどうして駆け足感は否めないものではあるんですけど、大きな不満を感じるほどではありませんでした。


次回を安心して楽しみに待っていることにしましょうか。


では。

*1:情けは人のためならず。わたしの大好きな言葉です