魔乳の里からの追っ手を退けては移動する逃亡の旅の毎日ではあったが、里にいた頃には感じられなかった自由さとはじめて見るものばかりで好奇心が刺激される日々の暮らしに、千房はそれなり以上の充実感を感じている。
そんなある日のこと、とある片田舎の山奥で、楓は化け物に襲われあんなことやこんなことをされてしまったショックから寝込んで動けなくなってしまう



土地の賭場の親分に世話になりながら壺振り女に身をやつし楓の回復を待っていた千房は、楓のために薬草を摘みにいくという親分の孫娘のお鈴に同道するも、ほんのわずかの気の迷いからお鈴が化け物に襲われてあんなことやこんなことをされてしまうことから守ることができなかった。強く責任を感じた千房は回復した楓を伴い村人達の山狩りに加わって化け物退治へと向かうのだが……。



現代のパチンコ屋さんよりずっと健全で穏やかにさえ見える*1山奥の賭場に、自慢の乳女房を亡くしてからばくちにのめり込んでいる料理人の弥助が入り浸っていた。彼にほのかな恋心を抱いていたお鈴は、ことあるごとに反省を促し残された子供達のためにも改心することを説いていたのだが、自暴自棄になった男には暖簾に腕押しでしかなかった。


── 楓やお鈴を襲った化け物の正体は、弥助の子供達だった。



それは幼くして父を……もとい乳を……母を亡くした寂しさから、乳のぬくもりを求めるあまりのことだったとしても、決して許されざるほどのあんなことやこんなことっぷりの凶行だった。いや許されたけど。


さすがの弥助もこれは堪えたと見えて、社会復帰を決心した……わけではまったくなく。



子供達が暴れてる間にこっそり巨乳のお鈴といい仲になってそれで改心しちゃっただけだった。


結局か。
子の親にしてこの子ありだな!!


そんなにがいいのか。いいかげんにしろ!!!



そんなお話。
あまりの強引な乳への持っていき方にわたしはもうめろめろです。
千房ならずとも『また乳か』と突っ込まずにはいられないこの作品世界に来週も期待しちゃおうと思うのです。


では。また。

*1:賭場荒らしをしても大ごとにならず窘められて一時的に追い出されるだけ