緒花と民子の仲は『死ね』から『ホビロン』へと戻り、縁と崇子の結婚式は喜翆荘のみんなの奮戦によりつつがなく執り行われた。それは身内と一部の友人たちのみを招待したささやかなものではあったけれど、どんな大きな式と比べても恥ずかしくないほどの祝福に包まれたあたたかい式だった。




だが、話はこれで終わらない。
式の後に宿の全員を集めた前で女将が言ったことは、新たな事件の始まり……あるいは、終わり。
豆爺が近々考えているという引退を機に、喜翆荘の歴史に幕を閉じるという。



性に乱れた母*1の娘にしては意外なことに、緒花ちゃんはもしかすると未だ初恋を知らないのかもしれません。初恋は実るかどうかは別としてその発生は例外なく片思いです。そして彼女は『片思いをすればいいと気づかなかった』と言っています。これは『恋を知らない』以外の解釈ができないんですよね。


それを裏付けるのが『孝ちゃんに片思いをしよう』とする彼女の決意です。
彼女はすでに孝ちゃんとは終わっていると信じています*2。その上でなぜか孝ちゃんを好きになろうと考えている。ここが異常なんですよ。


好きになろうと努力する=(少なくともいまは)別に好きじゃない*3


恋が終わった後に好きでもなかった恋の相手を好きになろうと努力する。
やっぱ恋がなにかわかってないとしか思えません。


まあ、別にそういうアニメじゃないでしょうし、考えすぎかもしれないけどね。



その点、民子は安心してみていられますね。あの子は大丈夫。歳相応のムチャな恋をすることはあっても、自分の気持ちがどういうものかを冷静に見つめることのできる経験がある。どこまでいっても普通の女の子が民子なんだと思います。


……ああ、そうだね。このアニメの女の子の中では、民子がいちばん普通だよね。ていうか他はみんなどこかおかしいよね。



△▼△



徹さんに言いたい。
民子の話を聞かなかったりやる気になっていることをいたずらに止めたりするのはやめなさい。
彼女は女の子なんだから、今時は男だってなかなかついていかない旧態依然のスパルタ式はぜったいダメだってば。
男女平等ってのは性差を無視して同じ扱いをすることじゃないですよ。お互いがお互いを尊敬し尊重することを言うのですよ。


まあ、職人の徒弟制度をどうこう言うつもりはありません。ただ、教育手段という点からのみの視点で語れば、冷たく手荒く謝罪も反省も(表面上)受け付けず、マイナス方向へプレッシャーをかけ続けることではっぱをかけるやり方は、非効率的なことこの上なしなんですよね。
対話を重視して気持ちの齟齬を無くしモチベーションを維持させることこそが上達へのなによりの早道です。すべてが真逆になるこういうやり方はわたしはとっても好きじゃありません。


……ああこれ、こないだのロウきゅーぶ! でそっくりのこと言ったな。


ん。でもね、それで動いている世界もあるからね。
時代錯誤だと門外漢が口を出すことではない気もするからね。軽くスルーしよう。
結局、最終的には民子への扱いを改めることになったみたいだしね。



もっとも、民子の気持ちを知っちゃったら、あんまり邪険にはできないよね。
それはもしかしたら公私混同なのかもしれないけどさ、別に弟子がいるわけじゃなし不公平になるわけでもなし、まあいいか! じゃないですか。


民子みたいな美人で一途なJKが自分に惚れてるって知ったんですよ。
こりゃもう彼女もいない若いリビドーが(ry


気をつけてねみんち。自分を安売りしちゃダメよ。



△▼△



さて、喜翆荘を畳むと言い出した女将の真意はどこにあるのか。
あれかな。喜翆荘は女将と彼女の旦那さんと豆爺こと電六の三人が作ってきた旅館なんだから、次は縁たちが縁たちであたらしい旅館を作っていけ、という線でしょうか。


わたしのこういう予想ってよく外すからなぁ……。



とりあえず、目が離せない次回以降、ですね。
では、また。


ブーケがゲットできなかった巴さんの婚期を心配しながら来週を待ちましょう。
って、崇子の友達役の声優さんが笑っちゃうくらいに棒読みで何事かと思ったら、OPや今回のEDを歌ってるnano.RIPEの方だった、と。なるほど。

*1:緒花談

*2:だから片思いになる

*3:likeの好きではあるでしょうけど