ぽぷらと佐藤が突然の風邪に倒れてしまった。折悪しくのぽかぽか陽気で客足が期待できそうな日に、ベテランスタッフの二人が抜けるのは店にとって大きな痛手だ。やむなく店長は助っ人にヤンキー時代の舎弟を呼び寄せることにする。それは、現在ニート生活を謳歌中の兄と、すっかり更正して(?)保険外交員として立派に社会人として生活している妹の双子の兄妹だった。
マニュアル化されているとは言ってもそのマニュアルを覚えるのも一朝一夕にゆくものではない。山田よりはマシレベルの助っ人を得たワグナリアは、ぎりぎりのやりくりで夕方〜夜の部を迎えるのだった。



咳が止まらないのってつらいですよね。
わたしもちょっと前にウィルス性の気管支炎にかかりまして、いまもまだちょっと咳が残ってるんですよ。
あれってね、案外と体力を食うんですよ、馬鹿にならない消費カロリーなの。
たとえば結核の人がやせ衰える一番の原因って、咳による体力消費なんですよね。
二週間以上咳が続いたら風邪じゃない、ってよく言います。そしたらすぐにお医者さんにかかりましょう。

 

さて、今回は店長の舎弟たちの初登場顔見せと、あとは二週間ぶりの伊波さん回かな。

 

まず顔見せ。

 


ヤンキーの人は上下関係にとても厳しいと聞きます。
その例に漏れていないのか、先輩の友人はみな先輩的に、相手が年下でも高校生でもかまわず敬語を徹底する二人が新鮮に映りました。
わたしも学生の頃にバイトしてましたからよくわかるんですけど、愛想がよければフロアができるわけではないし、料理が出来ればキッチン仕事ができるわけじゃないのがマニュアル化されたチェーンのファミレスなんですよね。結局、お皿を下げるとかお皿を洗うとか、そのくらいしかできることがなかったんじゃないかな、呼んでもほとんど意味が無かったなじゃないかな、なんて思いますけど、杏子さんのすることだもんね……。

 

原作ではこのあともちょくちょく顔出しをするようになりますからね。今後の活躍に期待しましょう。

 

で、伊波さん。

 

言いたいことをはっきり言えなかったために小鳥遊を誤解させて怒らせてしまう彼女でした。

 

店長に伊波の担当から外すと言われた小鳥遊はうろたえます。
確かにそれは楽だ。殴られなくて済むし、年増の世話からも解放される。
でもな……なんかここまで続けてきたのにおもしろくないもやもやした気持ちもある。
そうだ、伊波さんはこれをどう思うか聞いてみよう。

 

聞いてみました。

 

小鳥遊が自分の担当から外れる

小鳥遊を殴らなくて済む

でも小鳥遊にこれからも面倒を見てもらいたい

どちらを選べばいいかわからない

どっちでもいい

 

 

どっちでもいい」って言っちゃったんですよね。
いままで必死でがんばってきて、いまも真剣に悩んでいた小鳥遊を前に、そう言っちゃった。
決してそんなつもりじゃないんだけど、ホントの気持ちは伝わらなかった。

 


この後の伊波さんに対する小鳥遊の態度と来たら、いままで見たことがないほどに辛辣なものでした。
もともとキツい性格であるはずの彼に本気で冷たくされたら、女の子なら泣いちゃいますよね。
だけど、涙は美少女に与えられた最後の武器です。ようやく話を聞いてくれた小鳥遊に、素直な気持ちを告白して誤解を解くことができた伊波さんは、ひさしぶりに拳に感じる熱っぽさにぽっと頬を赤らめるのでした。うん、赤いのはそれだけじゃないかもしれないけれど。

 


そんな感じに、けっこう満足できた今回でした。
あとそう。
このへんの仕草とか足の運び方とか、いつ見てもほれぼれするくらい女の子なんですよねぇ。
やっぱいいよね、伊波さん。

 

では、また来週。