高校かるた大会東京予選決勝戦。千早たち瑞沢高校の対戦相手は、全国大会常連校の北央学園だ。これが王者の風格か、自信に満ちあふれた一癖も二癖もあるメンバーの多い北央に、経験の浅い瑞沢の選手たちはいいように翻弄されてしまう。二勝を先取されてもう一敗も許されない状況に追い込まれた千早・太一・肉まんくんの三人は、ここでようやく気がついた。自分の一勝は自分だけの一勝ではないことに。


みんなみんな、繋がっているんですよね。



太一は、みんながだらしないからこそ強くなれる。自分がしっかりしなければ。チームをまとめなければ。
これで潰れてしまう人ももちろんいるけれど、こういう責任感を受けてこそ大きく成長する人もまた少なくありません。
誰かに頼るということは、決して自分だけの利益になることではないんですね。
瑞沢のムードメーカーは間違いなく千早ではなく太一でしょう。


かなちゃんのお手つきも恐れないまっすぐな攻め方を見て、悩みながらの競技が試合に大きく影響していることを肉まんくんは気がつくことができました。
机くんの決して勝負をあきらめない札の所有権をかけた猛抗議に、肉まんくんは自分がかつてあきらめたことをはっきりと自覚して、それを今現在まで引きずってしまっていることにも思い至ることができました。以前の自分が逃げ出してしまっていたことをはじめて認めることができました。


そして、すべてを吹っ切った肉まんくんの全力プレイを目の当たりにして、千早もまた、自分を取り戻して、自分のためのみんなのための一枚を取りにいくのです。



もちろん、繋がっているのは瑞沢だけじゃないんです。千早の対戦相手の須藤にしても、そう。


人を食ったような挑発的な態度で、だれの言うことも聞かずにやりたいことをやりたいようにやっているようにも見える彼。たとえ傍目にはそう見えたとしても、彼だって木の股から生まれて一人で育ってきたわけじゃないんです。
気が小さくて年季の割にかるたは弱いけど、かるたが大好きなことは誰にも負けない顧問の持田先生。先生こそが自分にかるたの楽しさを教えてくれた。自分がいまここで座っていられるのは先生のおかげだ。そんな先生や、一緒にやってきた部の仲間を全国大会に連れて行きたい


両チームが誰かの思いを背に戦い抜いてきた決勝戦の結果は、最後の一枚……ちはやふる、で決しました。





その札を最後に持ってくると言うことは、運命の女神様は、今回千早を選んだようですね。





△▼△




本屋でバイト中の新の元に届いた千早からの一通のメール。
それに添付してあった写真には、千早の自慢の仲間達が写されていました。


見て新。これがわたしの仲間だよ。近江神宮の全国大会に会いに来て!




さて、予選大会終了ですね。
てっきりこのへんでアニメは終わると思ってましたら、なんだか「ちはやふる」は2クールアニメだそうです。
よかった。まだまだ続くんだねぇ。


んで、つくづく太一の天才っぷりには感心します。
いままで読まれた札のぜんぶ、いま残っている札のぜんぶ、残っている札を取るために確認する必要がある字数……ぜんぶ頭の中に入ってますもんね。どうやったらそんなことができるのか理解に苦しみます。凡人に理解出来ないからこその天才なわけでしょうけれど。


ふう、満足。
では、また来週。