くんずほぐれつきゃっきゃうふふのただれた学園生活を送る才人たちのもとに、アンリエッタ女王よりの新たな勅命が届く。
「すみやかにロマリア連合皇国へと出立せよ」
そこはこの世界で最大勢力を誇る*1宗教の『ブリミル教』の総本山があり、教皇の治める国家でもあった。
ロマリアの大聖堂では教皇のヴィットーリオが直々に才人やルイズたちを出迎えてくれた。ロマリア教の敬虔な信徒であるルイズは、教皇から直接にいままでの活躍をねぎらわれ、伝説の力の使い手であることを評価されていたことを伝えられ、まるで恋する乙女のような上気した表情で気分を高揚させている。それは、ただでさえ別世界の、しかも宗教に疎い日本という国からやってきた才人にとって、まるで理解が出来ないことだったのであろう。おそらく彼の目には自分の恋人が他の男にでれでれしているように映っていたにちがいない。とはいえ、さすがにここで痴話喧嘩を始めるほどに才人も子供ではない。そのまま滞りなく話は進み、ティファもヴィットーリオもルイズと同じく虚無の担い手であり、ジュリオはヴィットーリオの使い魔で才人と同じ存在だったことが明らかになった。
ルイズとティファが教皇の即位三周年式典で巫女として祈りをささげることで、三人の虚無の担い手が一堂に会し手を結んだ姿を見せる。それを、担い手の最後の一人にアピールすることで力の差を意識させ、彼の無道を改めさせ翻意を促そうとの計画……それが、今回の任務の内容だ。
担い手の最後の一人の名は、ガリア王ジョゼフ。タバサの敵であり才人たちにも因縁のある相手だった。
はい、ゼロ魔の新作にして完結編のスタートです。
↓
才人ハーレム
↓
寝言にルイズキレる
↓
シエスタ煽る
↓
タバサ乱入
↓
コルベール先生が収める
↓
OPへ
すばらしき様式美。
これぞツンデレラブコメの王道展開!
すごいです。ゼロの使い魔はいつどんなときにもゼロの使い魔です。
いささかもぶれることのない安定性。裏を返せばそれは意外性が無いということでもあります。
しかし、ことこの作品に限定してみれば、いいことなのではないかと。
ルイズがいて、才人がいて。
らぶらぶしたりケンカしたり、ツンツンしてデレデレして、くっついて離れて、最後は結局同じところに戻ってくる。
シエスタがいてアンリエッタがいてタバサがいてキュルケがいて、コルベール先生やギーシュやティファもいて、繰り返されるいつもの暮らしの中に混じる大きいけど小さな冒険の中でも、いつまでもどこまでも安心してみれいられるところがけっこう好きですね。
才人とルイズがちょっとしたことで衝突してさ、売り言葉に買い言葉でどんどん強い言葉の応酬になってさ「出てって!」「ああもうお前のことなんか知るか!」って大げんかに発展してさ、鈍感主人公の常として平然とヒロインの自分対象の恋のライバルに相談を持ちかけたりしちゃってさ、そのライバルのシエスタはここぞとばかりにルイズの弱みにつけ込んだりせずに正正堂堂が信条で、最大のチャンスを自分ではなくルイズのために使ってしまう。
ルイズが襲われて危機一髪! な場面に駆けつける才人。
見事共闘して強敵を降し、仲直りして朝日の中でステキなキス。
そしてティファに目撃されてあんたが悪いいやお前が悪いと大騒ぎ。
はぁ。和むわぁ。
△▼△
ま、なんか新しいことやればいいってもんじゃないんですよ。
水戸黄門に世界旅行を求める人はいないでしょ。
新しいことやってぐだぐだにするよりは、いままで通りを精一杯やるのもアリなのよ。
ま、冒険心は大切だけれどね。
ん。そんなところで。
もしかすると才人はルイズとティファの共通ペット化すんのかな?
そんなフラグが立ってたような、立ってなかったような。
では、また。
*1:もしかしたら唯一かも