いつものように学校へ通う菜々生の元に、突如として雷神の鳴神姫が現れた。彼女は、無理矢理に神様にされてしまった菜々生の境遇を哀れみ、元の人間の暮らしに戻してあげるためにやってきたという。しかし、既に土地神様として、また、巴衛の主としての生活にすっかりと馴染んで深い愛着すら覚えていた菜々生は、彼女の申し出をありがたく思いながらも固辞をする。
途端、雷神の態度は豹変した。いままでのことはすべて建前。ただの人間の小娘風情が神の座に納まり、あまつさえ目をつけていた巴衛を神使として使役しているなど言語道断! 本音はそういうことらしい。
んっんっんー。
ちょっと少女マンガのアニメ化にありがちなワンパターンに陥りつつあるのが不安な今回のお話。
妖怪だけに飽き足らず、ご近所に住む別の神様までもが菜々生の土地神の座を狙っていることがよくわかります。常日頃から『一人で出歩くな』『額の神の印を隠せ』とうるさく言われていても、まったく聞く耳を持たない菜々生ちゃんです。神使である巴衛の苦労はいかばかりか。もっとも、以前のKURAMAも、今回の鳴神姫も、最初から菜々生の境遇はわかっていて接近してきた存在ですから、隠そうが隠すまいが騒動は起きてしまったわけなのですが……。
で、お話としては言ったとおりに真新しい展開はないです。
だが、見所がないかと言われれば、それは断じて否! と答えざるを得ない。
だって、ほら、かわいいじゃないか。
なんかね、ツンデレのデレ分が急に強まってたし。
すげー子供っぽいながらもやはり中身は巴衛で違和感ないし。
アリだな……いや、別にわたしはショタのわけじゃ……ないはずだけど、まあ、うん。
で、も一つは、ラストで見られた菜々生と巴衛の二度目のキスシーンだよね。
これは最初の半ば勢いでしてしまった菜々生からのキスと、またぜんぜん違った大きな意味があるキスです。
このキスは巴衛から菜々生にしたキス。
菜々生を心から認めて受け入れたキスです。自分を助けてくれた彼女に感謝を示すためのキスです。
そしてなにより。
自ら、神使という縛られた存在になることを望んだキスです。菜々生とともにいたいと願ったからこそのキスなのです。
しつこいのを承知で何度でも言う。
このキスすらもワンパターンの一つ。その通り、否定する部分は一つも無い。
だが、ワンパターンはすなわち誰もが望む幸せな展開の一つと言い換えることもできる。
少なくともこのキスは、わたしはとってもステキで好きだった。幸せになれた。たまらん!!
そんな、5話目でした。
来週も、菜々生ちゃんが幸せになると、わたしもしあわせ! な展開だといいですねぇ。
……いじりがいがある子だし、そういうのも悪くないけども。