あまりにも原作と違うと、一部で大評判だったために興味がわいて読んでみました。
まず特筆すべきは、この本の入手のしにくさでしょう。
Amazonをはじめとした名だたるネット本屋で一切扱いがありません*1、少し前までは未だにクレジットカードも使えない京アニショップに高い送料を払って買うほか無い状態でした*2。
売る気がまるでないとしか思えないこの状態は、最近になってちょっとだけ改善されたようです。大手書店チェーンの文教堂と、その系列のネット本屋のJBOOKでも扱いが開始されました。
JBOOKはAmazonのように送料無料とまではいきませんけれど、京アニショップよりはまだ安いし、通販の選択肢としてはここ以外無いでしょうね。もちろんリアル店舗の文教堂が近くにある方はそちらの方が送料が浮いてオトクです。
さて、どの程度アニメと違っていたのかと言えば……マジで全部。
これ、タイトル通りです。
現役で中二病を患っている少女と、卒業したつもりでまだ邪気眼を引きずっている少年の、こっぱずかしいまでにほほえましくぶん殴りたくなるほどの、あまあま青春ラブコメディ、でしょうか。
凸守はいません。
くみん先輩もいません。
当然昼寝部もありません。
プリーステスもいません。
勇太母の出番はありません。
勇太上の妹の出番もありません。
一色の性格がまるで違います。
丹生谷の性格もずいぶんと変更されています。
その他、アニメには登場していないキャラが多数います。
勇太も、六花も、性格も生い立ちも住んでいるところも、これでもかと言うほどにいじられています。
時々アニメにはさまれる原作エピソードも、場合によっては二人の立場が逆になっていたりするほどにこれでもかと変更の嵐!
うーん、なぜここまで。
確かに、アニメ版はアニメ版で楽しい。いや、正直に言ってしまえばアニメ版の方がずっと楽しい。
それはそうなんですけれど、ここまでめっちゃクチャにいじって『原作』としなくてもいいような気が。
ま、それをいま言っても詮無き事ですね。
えっと、アニメの方が楽しいとは言いましたけど、原作も原作で悪くないんですよ。
甘酸っぱい青春の香りとかね、そういうの好きな人にはいいんじゃないかな。
モロにまるで隠そうとしないパロディの数々もわかる人にはクスッとしちゃうと思うし、ストーリー性はアニメの方よりあると思うんですよね。
ただ、さすがにこれがデビュー作であまり書き慣れていないからか、とても『うまい』とは言いにくい構成でもでもあります。
そうだな、具体的には、終盤の駆け足っぷりがとっても気になったかな。最後の数ページに迫った時点で思い出したようにとつぜん巻きに入ってる風に見えた。そこまではホントに良かったと思うだけに、なおさら残念感が強かったね。
そんな感じ。
とりあえず一巻目を読み終えたけど、既刊の二冊は一緒に買っておいたからね。折を見てもう一冊もぼちぼち読んでいくつもりデス。
ん〜〜〜……少なくとも、読んで損したと思うようなヒドいものじゃ無いと思うよ。
気が向いたら読んでみて。
では。