どうしてずっとヘルメットをかぶってるの? 兜クン


先週に続いてぶつぶつ言わせていただきますけど、メタなネタというか、マンガのお約束に突っ込むようなネタはなぁ、と渋い顔をしながら見ていたんですよ。うん、つまりね、
ガッ活の魅力はそういう部分じゃないと思うのよ。
もっとこう、あるある系のネタというか? そういうのをある意味子供ならではの視点から突っ込んで、なおかつそれを気合いとへりくつと同調圧力で委員長が解決(?)する! って、そこにおもしろさがあるんじゃないかと。


ほらほらほら、作中のみんなでさえ、そこ触れるべきじゃないと言っているじゃない!
ね、ちほちゃん。やめて他の議題にしよう!


しかし……我らが学級委員長・高千穂ちほに、聞く耳などあるわけもないのであった。


委員長をはじめとしたクラスメートたちの執拗な追求にも一切動じたそぶりを見せずに「バイクが好きだから」かぶっているのだとこともなげに告白する兜クンに、だが周囲は納得もできるはずなくさらにはげしくツッコミが入る。やがて、兜クンを放っておけとの意見も噴出したために、学活の時間は喧喧諤諤の大騒動に!


ここでも、兜クン、男です。


このヘルメットがいけないんだろ?


誰を責めることもなく、投げやりになるでもなく、ただ、静かに、自らのトレードマークであるヘルメットを脱ぎ去ろうと


待って!!!!


ヘルメットを脱いだら、初対面、か。この発想はなかった。
そういえば、わたしはバイクに乗ってるんですけどね、あ、スクーターですけど。
使っているヘルメットはミラーシールドなんです。外からわたしの顔はぜったい見えないようになってるんです。落ち着くんですよね。わたしがそのバイクに乗っていると知っている人でさえ、道で会っても話しかけてこなくなりますよ。そのくらいヘルメット一つで別人なのですよね。


結局、クラスの誰もが兜クンの“顔”を知る勇気を持っていませんでした。
二年生になって……もしかしたら一年生のころまで含めて、兜クンの顔はヘルメットだったのです。
たとえばここで超絶イケメンがヘルメットの下から現れたらどうなるでしょう? クラスの女子たちは、いや、男子たちだって例外じゃありません。人間関係は大きく揺れ動きます。逆に、いわゆるキモオタ顔だったら……これも方向が違うだけで、結果として大きな差は無いでしょう。
人間は安定をのぞむ生き物です。大人だけじゃないんです。実は子供だってそうなんです。次から次へと変わっていくクラスや学年、学校のおかげで、周囲がそれを許してくれないだけなのです。


そんな彼らが、変化を拒んだとして、誰に責める資格があるでしょう。


……いや、これはこれでこれはこれでおもしろいじゃないですか。
ええ、わたし、手のひら返すの早いですよ。つまんねーなー、やってらんねーなー、と座った目で眺めていても、いざこれは!? と思えば一瞬で宗旨変えしますよ。ええ、けっこー流されやすいですし!


そんなわけで、また来週。



あ、委員長かわいいっ!