コンビニもない、本屋もない、お店はコープと駄菓子屋だけ。そんなど田舎の児童生徒数わずか4名の分校へ、東京から親の都合で引っ越してきたという転校生がやってきた。
その子の名前は『一条蛍』。たいへん発育のよろしい小学5年生の女の子。


ん、わたしこれの原作大好きなんです。
特に何があるってわけでもない日常系の一本なのに、なぜか好き。コミックスも全部買ってますよ。
んー、あるいは、わたしたちから見ればなんにもない日常。でも、その何にもないことさえも新しく楽しいものだと思える世代の子供たちがのびのびと活躍するだけのマンガ。そのなんにもなさが最高に大好きなのかもしれません。


さて、アニメ化された「のんのんびより」はまたすごいですね。
なんといっても緑がまぶしい田舎の光景がステキ。

昔からあるいかにもな農家の家。
最近建てられた上ものだけは都会のそれと変わらない建売住宅。
こういうの混ざっていてこそ日本の田舎です。

柵も何もないまっすぐな線路がいい。
どこからもクルマの音が聞こえてこない道路がいい。
鳥や虫の声と、葉のこすれる音と、川を流れるせせらぎだけが支配する、静かなささやきの世界がうらやましい。


まあ、そんなとこ。
ときに、いまこういう分校ってレッドデータブックものですよね。なにせほら、作中でもバスで通ってたでしょ? バスを使えるならそれこそ少し離れた町の大きな学校へ連れて行っちゃえばいいわけで、どんどんこういうところはなくなってるんですよね。
こういうところは、いま、離島以外でどのくらいあるんだろうなぁ。わたしが実際に行ったことのある一番小さな学校は児童数40人くらいだったかな*1
人数が少なければいじめ等に気付きやすくなって*2いい面もあるのだけれど、やはり純粋に学力向上を考えた場合に、こういう学年混在の学校は不利ですからねぇ。


なんて、そんないやなリアルも見てきていると、なおさらにこの作品の子供たちが愛しく感じてしまったりするのです。


あと、そうね。
蛍ちゃん。大きな体に小さな魚雷……じゃなくて、育った体に纏った小学生らしい趣味の悪い服が、アンバランスで妙にかわいらしいです。スタッフさんこだわってるよなぁと思います。ホントに。

あ、これも原作の方から残念というか、しょうがないというか、中学生二人の垢抜けっぷりがなぁ、とは思ってたんです。もっとこういうとこの中学生なら芋っぽく! ……って、まあ、ここはしょうがないか。美少女じゃないとね。かわいい女の子がウリの作品だものね。と、納得もしているのですけれど。

あ、れんげっちはおっけ。うん、この子はこれでいい。



そんな感じ。
期待以上に楽しめそうな一本です。来週も楽しみ。

*1:教職兼・教育関係の研究が仕事です

*2:人数は少なくてもいじめ自体は実は減るわけじゃないんです。程度問題だけど