母方の叔母の養子になり行方をくらませていた過真鳥継の居場所を突き止めた彼の実の父親が、田茂農林高校へと乗り込んできた。自分の後継者として教育するために転校させるつもりらしい。
体の弱かった母が若くして亡くなった原因は父が多用していた農薬のせいだと疑わない継は、当然のようにそれに大反発をする。


かくして、継の転校をかけた野菜販売対決の火ぶたが切られることとなった。


なかなかに思いきったネタに踏み込むもんだなぁと。

この数年というもの、日本の農業に対してあまり好意的でない声が、特にネットを中心に小さくない規模で聞こえてきます。折しも国家の未来を左右すると言われるTPPでの焦点*1にも挙げられている工業化された大規模農業と個人事業の小さな農業の問題は複雑で、どちらかのみが一方的に正しいと断ずることはわたしにはできません。


難しいよホントにね。わたしチキンだし。



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効率をなによりも重視する大農業企業の社長である父と。
地産地消を理想とした人の『手』が及ぶ範囲の農業を理想とする息子。


二人の野菜販売勝負は……父に軍配が上がります。


勝因は大企業のブランドのおかげだけではありません。
実際に作られた野菜を食べてみれば、それはとても美味しかったのです


だけど、勝負に負けた息子を、父は連れ去ることはしませんでした。
それは息子がまだこの高校で学べることはあると考えた父の深慮でしょうか。


ともあれ、継がこの勝負に負けたことで得たものは大きかったと思います。

あれほど自分には無用だと固辞していた海外の農業研修に行こうと思い直したのは、若者らしい素直な成長だと快く思います。


というわけで旅立った継と良田ですが、来週はもう帰ってくるのかな?
予告だと判断できないね。
いずれにしても、戻ってきた彼は一皮剥けていることでしょう。


では、また来週。

*1:もっと大きな問題が別にあるのですがそれを語る場所ではないので……