冒頭からゲーム的で唐突な編成替えが通告されます。
戦艦 金剛
空母 加賀・瑞鶴
雷巡 北上・大井
駆逐 吹雪
という、これまたゲーム的な訳のわからない編成。
それを「おまえらアニメなんだから細かいこと言うなよな」と、力任せにねじ伏せたりすることを避けて、個性的な新メンバーたちの衝突と、彼女らが戦友として和解していくプロセスを、主人公・吹雪の視点でときに楽しく、ときにドン引きしてしまような光景を見せつけることで、硬軟取り混ぜて視聴者に納得させて魅せてくれた、と、思います。
どれだけ待機時に言い争っていても。
そのまままるでまとまりがないまま出撃しても。
いざ、筋道の立った基本の戦術を思い出せば、そこにあるのは歴戦の猛者たちによる冷静な判断力と、正確無比な行動力なのでしょう。
そんな“あたりまえ”をベテランに指摘してきたのが、たとえペーペーの上に駆逐艦という、立場としては最下位レベルの吹雪だとしても。
彼女の言っていることが正しいと認めた艦隊は、それまでのバラバラの動きから打って変わって、一個の生物のように一糸乱れぬ挙動で動き出すのです。
ここなんかは、吹雪が努力家の優等生という設定の強みを、ストレートに表現したいいエピソードだったな、と。
加えて、吹雪は決して作戦参謀などではありません。最前線で戦う兵士としての成長も見逃せない点です。
前回までみんなの後ろで震えているだけだった吹雪はもうそこにはいません。いっぱしの艦娘として、まさにゲームのイメージ通りの駆逐艦娘としての突撃任務に邁進するのでした。
いいじゃないですか。がんばれ主人公!
ま、比較的堅めの部分はそんなところで。
「睦月、こうやって吹雪ちゃんの上で寝るの好きだったよ」
「うん、私も、睦月ちゃんの下だとよく眠れた」
またこういうぜったい狙ったようなセリフを!
単なる二段ベッド的な話を睦言にするとか、睦月だけに?
……失礼。
あ、今回一番大笑いしたのは『北上*1中心の輪形陣』ですかね。
そりゃそうだ。めっさ意味がないわw
ここもまたゲーム的、そしてメタな傑作ネタだったかな、と。
はい、今週もおもしろかったし、バランスも取れた傑作回だったと思います。
次回にも期待です。予告に寄れば第六の回みたいですね。
五航戦の5話、第六駆逐隊の6話、か。
*1:雷巡