多くの方はご存じのことでありましょうが、本作の原作タイトルは『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件』です。

取り立てて深読みするまでもなく、拉致の一言が問題視された結果の変更なのでしょう。色々とデリケートな部分に関わる単語の一つですから、やむを得ないところかもしれません。


わたしはこの作品について、コミカライズされた物の一冊を読んだくらいの知識しか無いわけですが、それらで感じたおもしろさ、ばかばかしさ、そして随所から漂ってくる優しい空気は、充分以上にアニメに活かされていたと思います。


携帯電話の存在すら知らない、電車に乗ったこともない、ゲーム機を見たこともない、そんな純粋培養で無菌室育ちのお嬢様たち揃いの清華院女学校。

彼女らが卒業後に社会に出たとき、庶民達の暮らしとのギャップに戸惑いをおぼえ、道を誤らないようにするための慣らし用サンプルとして選ばれた主人公〈神楽坂公人〉が、学園唯一の男子生徒として、これから活躍をしているお話、ですね、要するに。


もちろん、いまどき……というより、大昔から今現在に至るまで、そんな箱入りどころか金庫入りお嬢様などいるはずもありません


でも、だからこそフィクションの世界が生き生きと描くことの出来る、ある意味最強のファンタジー世界なのではないでしょうか。

それこそが、世の男性達のごくごく一部*1の夢と希望と明日への生きる活力と源となる、縦横無尽に画面の中を駆け回る少女達を存在させるエネルギーなのでしょう。


何を言っているかわかりませんか。


ですね、わかります。わたしもわかりません


ともあれ、ちょっとおもしろそうですよ、これ。
みなさま、ぜひ見てみて下さいませませ。

*1:今どきはそういう幻想もほとんど廃れてきているようですものね