ゲーム狂いの小学6年生・矢口春雄は、今日も学校にばれないように遠征している隣町のゲームセンターでストリートファイターIIに興じていた。
そこに対戦相手として現れたのは、なんと春雄のクラスメートにして深窓の令嬢・大野晶だった。
晶はその愛らしい面差しに似合わない「ザンギエフ」を操り、春雄の駆る「ガイル」に挑んだかと思うと、これまた可憐な姿からは想像もつかない高度なテクニックで、いとも簡単にガイルを屠る。
そのままの勢いで29連勝を達成する晶。だが、男のプライドをかけて彼女の30連勝を阻止するべく挑んできた春雄の汚いハメ技に、ついに黒星をつけることになった。
最近のゲーセンってどうなってるのかな。もう何年行ってないかな。
取り立ててゲーマーでもないし、プリをやるようなトシでもないし、キャッチャーも自分じゃやらないしな。
あ、メダルゲームはけっこう好き。それもぜんぜん行ってないけれど。
いつぞやのウワサに聞いたところでは、平日昼間にはメダルゲーム目当てのおじいさんたちが多いとか?
まあ、パチンコとかよりずっとお金もかからないだろうし*1、健全でいいのかもしれないですね。空調も効いてるしさ。
さて、舞台は1991年。アーケードビデオゲーム全盛時代、でしょうか。
ストリートファイターII、ファイナルファイト、スプラッターハウス、魔界村。
わたしでも知っている超有名ゲーム揃いです。
まあ、知ってるだけで、ほとんどやったことはないのですが。
というより、ゲーセンでやったことがあるのは一本もないのですが。
スーファミでね、ちょっとね、嗜んだ程度かな?かな?
ゲームの内容はさておき、いいですよねこの昔のゲーセンの雰囲気。
退廃的でさ、いかにも不良のたまり場っぽいじゃない。ゲームの勝敗が原因でリアルファイトとかありそうじゃない。
実際に行ってみろって言われたら怖くて尻込みするかもしれないけれど、こういう物語の舞台としての不良のたまり場には魅力しかありませんよ。いいなぁ、憧れるなぁ。
かと思えば、駄菓子屋の軒先に無造作に置いてあるゲーム機とか。
昔はこういうのが当たり前だったんですよねぇ。今はそもそも駄菓子屋がな……。
待ちガイル・投げハメ
「待ちガイルとは、斜め後方下にガードレバーを入れて二種類の必殺技を溜めながら相手の攻撃を待ち、しゃがみ中キックとソニック・ブーム、サマーソルトキックで敵の攻め手を封鎖する、ガイル禁断の戦法である。特にザンギエフに対しては圧倒的な強さを誇ったのだ!!」
き、汚い……。というより美しくない。
何をしても勝てばいいというのではケンカと同じだよ、せっかくなんだから楽しく遊ぼうよ!
「投げハメとは、隙の少ない弱攻撃をガードさせ、その硬直の隙に投げてしまう戦法。対処法を知らない相手には一方的に勝利を奪え、しかし対人戦ではトラブルの元となり、死を覚悟しなければならない禁断の技である」
しかもせこい!
相手が同い年の女の子だからやっても何もされないだろう、と高をくくってのハメ技か!
そして、甘い!!
相手の同い年の女の子は、キミが思っているほどぬるい子ではなかったのだ。
うん、いいキャラだよね、晶ちゃん。
しゃべらない分、ころころ変わる表情が豊かでおもしろい。
このへんはアニメの強いところだよね、うん、ホントにかわいい。

春雄もさ、自分よりずっと年上の男が、晶ちゃんに絡んでいるのを見て、助けに入るくらいの侠気はあるんだよね。せこいハメ技使ったりしなければもっとカッコいいのにね!
あ、いま思い出したけど、この作品って数年前に著作権絡みで揉めて、アニメ化がそのときに中止になってたんだっけ。
何事もなく丸く収まって日の目を見る事になって、ホントによかったなぁ。
それくらい、最高におもしろい第1話目でした、っと。
あ、いいな。黒と赤のランドセルの重ね置き。
*1:当たっても儲けにもならないけど