祝!魔法写真美術部承認!
琥珀の一人魔法部を追加する形で生まれ変わった写真美術部は、当の琥珀の家で懇親会を開くことになった。当日。各々が食べ物を持ち込んで催された高校生らしいささやかな宴が和やかに進行する最中、だが同時に年頃の男女である参加者各人の思いが交錯して、少しだけ穏やかでは無い空気も一部では流れているのであった。
ん。色づいてきましたね。
カラーの色じゃないですよ。色気とか、色っぽいとか、そういう色です。
あさぎの将への思いは、将本人以外には周知の事実となっていますし、将は瞳美への興味を隠そうとはしていません。
唯翔の意識が瞳美に向いたいるのも明らかでしょうし、胡桃と千草の「いい友達」っぷりもくすぐったくて好感触です。
さて、日本に帰ってきたばかりの琥珀を除くと、残るは瞳美なのですが、彼女の気持ちは現在どうなっているのでしょう?
唯翔への興味の何割ほどが彼の描く色のついた絵のみに向けられたものなのでしょう。
難しいところですが、わたしとしては9割方がそうなのではないかと感じています。
これ、唯翔も近いことを思っているんじゃないかな。
いや、彼の立場からすると、求められているのは「100%自分の絵のみ」と感じているかもしれない。
「絵を楽しみにしている」と言いながら手渡された瞳美お手製の星砂を受け取るときに見せたほんのわずかの逡巡の中に、彼の戸惑いといらだちを見たのは決してわたしだけではないでしょう。
それはそうと「ほんのわずか」しか見せないところが、高校生とは思えない驚きの強い自制心ですよね。
ある意味これは瞳美が唯翔を自分の目的のための手段としか見ていないと言えないこともないですが、これを以て瞳美を責めるのは酷というものでしょう。
乾いた人が砂漠で水を懇願するように、色の無い世界を生きてきた彼女が必死で色を求める気持ちは理解したい。その上まだ高校生の少女でしかない瞳美が、自分のことだけしか考える余裕が無いのも無理からぬ事、だと思うのです。
△▼△
さて、あとはちょこちょこツッコミ入れておこう。
出張!まほう恋愛占い
「ラッキーアイテムは砂時計。ピンクのペンで好きな人の名前を書くと恋愛運がアップ」
ただのおまじないやん!
って、いやいや、魔法が確かに存在する世界でのおまじないは、それはすなわち魔法なのか?
「今のままだと恋愛運は最悪。ライバルが現れて彼の気持ちは遠のいていきます」
これ、魔法の占いで言われるのはきっついなぁ。ねえ、あさぎちゃん。
まんま当たってるしなぁ、将くんすっかり瞳美ちゃんばっかり見てるし。
あさぎもそれは実感してるのに、好きな男の子が他の女の子のことばかり話して、あまつさえ「彼女を見習え」とまで言ってきてきて。
なのに、瞳美を少なくとも表面上は少しも憎めないあさぎは、どこまでも優しく、弱い女の子なんだろう。
願わくば、その弱さからくる「強さ」を、少しは将くんもわかってあげて欲しいなあ。
自販機の使い方がわからない未来人
あー、お年寄りでもお札を使うとなるとわかんない人いるよね。
てかさ、だから電子マネーにしろといつも言っているだろ!*1
暗室でのできごと
あ、わたしもフィルムの現像もプリントもしたことありますよ。
写真部員じゃなかったんですが、中学校の頃に写真部の男子にやらせてもらった。
たしか、真っ暗な中でカメラからフィルムを取りだして、リールにぐるぐる巻いてから、ひたひたにした現像液の中タンクの中でぐるぐる回すんです。
現像液のにおいってきついんですよ、悪臭のわけじゃ無いけど、ほんとに強いにおい。
で、洗ったり定着液を用いたり、でいくつかの工程があります。
まっくらなのはここまで*2。
白黒用の印画紙は赤ランプでは感光しませんから、プリント段階では見える状態でできるんですね。
カラーの方はよくわかりません。中学校にあった設備ではできなかったそうですし。
……あ。高校の時にあったなぁ、暗室でよからぬコトしてて見つかった部員の事件。
いま思えば、真っ暗な密室に若い男女が二人きりとか、あまりにも不健全な状況だよね。
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さて、どうにも来週は不穏の予感?
予告を見るとそんな感じですね……わくわく。