不思議ですよね。
目が覚めた直後ははっきり覚えている夢が、布団から身体を起こしただけでもう霞みます。
だから、夢を記録するための夢日記帳は枕元に置いておいて、横になったまま記入するといいらしいです。
それを怠ったせいで、夢の中でのごせんぞとのセカンドコンタクトの記憶も、一瞬で消し飛んでしまったシャミ子でした。
ときに、今朝の吉田家の朝食は、お豆腐と冷や飯を混ぜたパンケーキ。
お豆腐と米粉入りのパンケーキはもっちもちで美味しいです。でも、冷や飯……炊いたごはんを混ぜるのは、どうなんだろう。
シャミ子曰く「不味くはないけど」らしいですが。

もっちゃもっちゃ。
ああ、あと、100%牛ハンバーグは邪道です。
ハンバーグは牛豚の合挽に限る。異論は認めない。
△▼△
桃がシャミ子にこだわる理由。それにはさまざまなものがあるようです。
単純にちっちゃくてかわいいから、頼りなくてほっとけないから、はたまた、からかうとおもしろいのもあるのでしょう。
そういう学友としての一面ともう一つ、魔法少女としての“公的”な立場でシャミ子を監視しているのも嘘偽りのない事実です。
なにしろ、シャミ子は
桃は魔法少女です。光です。善です。
さりとて、魔法少女を忌んでいる節のある桃としては、そのような一方的で容赦の無い手段は執りたくない、そういうコトのようです。
魔族だから悪じゃないんだ。
悪だから悪なのだ。
だが、あろうことか。
時として魔族は、本人の望むと望まざるにかかわらずにその魂が闇に飲み込まれてしまうことがあるという。
そのような危険な存在を野放しにしておくなどもってのほか!
魔法少女の中には、そんな予防拘禁にも等しい過激な手段を用いる一派もいるそうなのです。

みんなが仲良くなりますようにっ!!
これが、シャミ子の魔法を引き出すキーワード。
ほんの少し、まだ、ちょっとだけあった、桃のシャミ子への疑念は、ここできれいさっぱり無くなりました。
ま、発動した魔法は、当たると筋肉注射くらいの痛みを感じる弱いものだったんですけどね。
否。
わたし、いまね、怪我の治療で毎週のように筋肉注射を受けてるんですよ。
痛いぞ。マジで。つらいぞ。
さておき、そんな、お話でした。
*1:本作では「ごせんぞ」や「まぞく」はひらがなです